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2016年8月13日 (土)

蒸気機関車を作ろう。川崎25t Cタンクを作る 4

川崎25t Cタンク、今回からいよいよ工作です。
 
  基本設計は、従来のφ3.0mmの車軸の動輪で、ボールベアリングを使った物で進めてきましたが、現在入手できる可能性のある動輪はエコー製くらいのようです。
  エコー製とミニチュアスケール製の動輪の車軸は、直径2.4mm(実測では2.36mm前後)になっています。
  2.4mmの軸は、昔から鉄道模型で使われてきた軸の規格で、アメリカの15/160インチ(2.38mm)が元になっていると思われます。
この径は、JIS規格には存在しないもので、近似のベアリングは内径2.5mmしかなく、使うことができません。アメリカ規格では有るかもしれませんが・・・
  もちろん、外径3.0x内径2.36のスリーブを作るか、3.0mmの車軸を作れば良いのですが、それは各人にお任せするとして、エコー製の動輪と、セットに入っているギヤボックスをそのまま使う場合も設計しました。
 
  私の標準的な3.0径の車軸の場合も部品の共通化を図るため、大分設計変更をしました。
結果的にその図面のために更新が伸びてしまいました。
 
  まず、私の標準の場合
25_50
次はエコー製の動輪とギヤボックスの場合です。
25_50_2
次から、いよいよ製作図です。
 
台枠の組立図
25_50_4
台枠側板は、私の標準の場合です。上面図のギヤボックスの穴の大きさが、標準とエコー製使用で異なります。それ以外は全く共通です 。
 
台枠部品 1
25_1_50_2
組立図と同様、上面図のギヤボックスの穴の大きさが、標準とエコー製使用で異なります。それ以外は全く共通です。
今回の図面はここまで。
 
    では、いよいよ製作の開始です。
今回の工作の材料は、真鍮板、t0.4、t0.8、t1.0を準備します。
市販の物を使用しますが、ここで一点、基礎知識です。
鉄道模型で使われる、真鍮や洋白材は、一般の機械等で使う鉄材に比べて、非常に柔らかいのですが、それによって、鉄では問題にならない事がらで問題が起こります。
 
板の切り口
2
   左の図は、大きな定尺の板を切断して、販売するサイズに切り分ける時に使う切断機の刃の断面です。
水平の2本の線が真鍮板、ハッチングの物が刃です。
  鉄板の場合はそれほど大きな変形は起こりませんが、真鍮等の柔らかい材質の物では、右側の図のように変形します。
これは板厚が厚いほど顕著になります。
 
  模型では断面が見える場合が多いので、この変形部を切ってしまうかヤスリで削り落としてしまう必要があります。
それでは製作開始です。
最初は、板厚の薄い物から始めましょう。
台枠部品 1の左上、「フロントデッキ補強」を作ります。
 
まず、板の下準備から。
1_rimg0017l
  手元にあるt0.4の真鍮板です。
古いもので表面の腐食や変色があります。
  真鍮や洋白の場合は鉄やアルミと違って、自然状態では表面がへこむほどの腐食はめったに起こらないので、このように変色していても表面を磨くと綺麗になります。
 
ケガキは、基準になる水平線と、それと直角な線が必要です。
ですが、市販品の場合、しばしばこのように直角が出ていないものが存在します。
2_rimg0022l
 
使用する板の4つの角のうちで最も直角に近い箇所を選んで、直角に仕上げます。
3_rimg0025l
大きな平ヤスリや
4_rimg0029l
平らな面に置いた耐水ペーパーに押し当てて、削りたいところに力を集めて削ります。
この時に、最初に書いた、切り口の仕上げもしてしまいましょう。
 
5_rimg0032l
板にスコヤを当てて光にかざして、漏れる光が均一になればオーケーです。
 
変色している表面は、私はスポンジタワシ状のもので研磨します。
6_rimg0020l
通常の場合は斜めに磨きます。
こうすればケガキ線が見にくくなる事がありません。
 
  次にケガキを行います。
私は通常、先端を尖らせたノギスを使います。
 
まず垂直線から12.5mmの線を引きます。
7_rimg0034l
  次に、水平線から7mm、8mm、15mmの平行線を引きます。
7mmと8mmの間の1mmは糸鋸の切代の余裕分です。
  その後0.5mm幅で2.8mm長さの線をケガキます。
8_rimg0035l
  私の場合は裏からケガくので、力を入れて深めにケガキます。
この写真の時点で一点誤りがあるのですが、それは後ほど。
 
さぁ切ろう!というところですが、ここでまた真鍮ならではの問題があります。
それは。
1
柔らかい金属にケガキ線を入れると、上図のようにケガキの左右に「カエリ」が立ち上がります。
これを放置したまま作業を続けると、矢印の部分をケガキ線と勘違いしたり、ドリルのポンチを矢印の所に打ってしまったりと、大きな問題が起こりますので、私は、木の端材に耐水ペーパーを貼り付けたもので「カエリ」を削り取ります。
9_rimg0037l
これは別に何でもよく、刃の細かな平ヤスリで削ることもあります。
はい、ここまで来たら、いよいよ切断準備完了。
 
次回ご期待です。
 
 

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コメント

なるほど。斜めに研磨ですか?ええこと教えてもらいました。
直線仕上げはもっぱら厚手の磨きガラス板に耐水ペーパーを敷いて、その上でやっています。

投稿: railtruck | 2016年8月13日 (土) 12時09分

ちょっと一般的ではないかもしれませんが、快削真鍮板使うと切断機でのこの変形は普通の真鍮板に比べて少ないように思います。
t0.5だとほとんど角のダレがないです。
ただ快削板は捻れに対して復元力が弱いので、快削板でフレーム作ると捻れやすいのが欠点だと思います。

投稿: ゆうえん・こうじ | 2016年8月13日 (土) 21時24分

railtruckさん、ゆうえん・こうじさん
やり方は人それぞれで、お二方のようなベテランの方に見られると恥ずかしいですねぇ。

ゆうえん・こうじさん
私は快削真鍮板をあまり持っていないので、基本的に普通の真鍮板を使っています。福原さん健在の頃は簡単に購入できましたが、現在はいろいろと入手方法が出てきましたが、私自身、曲げ特性等の感覚が身に付いていないので、一般的に簡単に手に入る材料を使うことにしています。

投稿: クラーケン | 2016年8月15日 (月) 13時36分

エコーモデルの動輪でも設計してくださり、まことにありがとうございます。早めにお礼を言いたかったのですが、出先での携帯からの入力はうまく行かなくて...手持ちの動輪をお送りしなくてはいけないのかなと迷っておりました。

手を取るようにワンステップづつ書いていただき、ありがとうございます。これで真鍮板を糸鋸でまっすぐ切れる気になってきました(笑)

投稿: ぶーちゃん | 2016年8月16日 (火) 17時46分

ぶーちゃんさん
案ずるより産むが易し
やってみましょう。

投稿: クラーケン | 2016年8月16日 (火) 18時17分

> アメリカの15/160インチ(2.38mm)が元に
英米でいまだに使われるインペリアルサイズは 2 のベキ乗
が分母です。ですから、分母は 32 にするべきでしょう。
(つまり、3/32")

投稿: 稲葉 清高 | 2016年8月23日 (火) 13時48分

インチは慣れているので、当然分かっているのですが、なんでこんな数値にしたのか、自分でもわかりませんねぇ、何かの資料を見たのかもしれませんが、忘れました。

投稿: クラーケン | 2016年8月23日 (火) 20時51分

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