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2016年1月13日 (水)

一冊の本 機関車史研究会の本 1

久しぶりに「一冊の本」で何か紹介しようと思って、ふと考えると、私が日ごろ最も見てる本・・・っていうか、一応メンバーの末席に置いてくれてる(らしい)機関車史研究会がこれまでに出した本の紹介を忘れてた!

機関車史研究会は実態があるような無いような・・・ちょっとあいまいなもので、集まりも何もなくて、現在機関車史研究会の本の管理をされてる近藤一郎さんを中心に、蒸気機関車の研究をする人たちが各個に、または数人が寄って色々と情報交換等を行っています。

元々は、金田茂裕氏が研究及び出版活動を通して集まった人々の集まりを機関車史研究会とした事のようですが、金田氏も故人となり、その研究思想及び資料等を引き継いだ近藤氏が、現在も研究、出版を続けておられます。

では、まず、金田茂裕氏の出版物から紹介していきましょう。

私が持っている最も古い物は雑誌「機関車」です。
Photo

  この雑誌は「機関車刊行会」と称する有料会員への頒布の形をとった雑誌で、金田茂(茂裕)氏がまとめあげた当時の機関車研究の水準をはるかに凌駕した物なんです。
  刊行は1948年から1953年まで、全10号、別冊2巻でした。
1993年にアテネ書房から全巻の復刻が出ましたが、私は別冊以外を持っています。
  戦争の傷がいえない時期に活版による本格的な出版は、非常に多くの困難に見舞われ、資金繰りの限界によって先細りとなってわずか10巻で廃刊になってしまいました。
  執筆陣は戦前から近年まで活躍した多くの著名な研究家が名を連ね、後に鉄道誌に寄稿した原稿の元になるような物も見られ、現在見ても一級の研究資料となっています。

その後も鉄道誌に寄稿を続けていましたが、1972年、突如として「日本蒸気機関車史  官設鉄道編」が刊行されました。
1

  1972年は臼井茂信氏が「機関車の系譜図  1」を刊行した年で、硬の金田、軟の臼井の両雄並び立った時で、それ以降一気に機関車研究が大いに盛り上がるきっかけになったと思います。
  かく言う私は当時中学生、必死で小遣いを貯めて買った記憶があります。
今は、当時の物は製本がバラバラになって友人に差し上げたので、両方とも2冊目です。
トレーシングペーパーでカバーをしてるので見にくいですが、ご勘弁を。
  内容はこんな感じ
2

  官設鉄道に絞った内容で、オリジナルの説明図と、後まで残る研究されつくした形式図、未発表の写真と、本当にレベルの高い研究書で、今でも問題なく一級の研究書です。
金田さんのポリシーとして、出版後のフォローもきっちりされてて、次の本が出るたびにそれまでに刊行されたものの正誤表が付きました。

その後、メーカー毎にまとめた本を刊行しましたが、「日本蒸気機関車史  官設鉄道編」に続く大冊として、「日本蒸気機関車史  私設鉄道編Ⅰ」が1981年に刊行されました。
こちらはプレスアイゼンバーンによる刊行で非常に高価で、購入にはかなりの決断が必要でした。
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内容、山陽鉄道5060の項です
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これの続編「日本蒸気機関車史  私設鉄道編Ⅱ」は執筆途中で亡くなられてしまったので、絶筆となってしまいました。
  けど、大半の原稿はできていて、残りも近藤一郎さんが書きあげているので、あと少し。

だけど、1981年時点で22000円にもなった本、今の刊行数が伸びない時勢では採算をとれるとも思えず・・・・厳しいところですね。

これらの本は発刊から年月が過ぎて、版元には無いと思われますが、古典機関車に興味がある方は、ぜひとも何らかの形で入手されることをお勧めいたします。

さくいん 1  国鉄
さくいん 2 私鉄、海外
さくいん 3 模型、その他

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コメント

まいど
「日本蒸気機関車史 私設鉄道編Ⅰ」は高かった!!
1ヶ月以上悩んでから買いました。
まあ、それで模型が一台完成したんで”良し”としました。

投稿: はた坊 | 2016年1月13日 (水) 02時51分

和書ではないですが、洋書では悩んだあげくに買ったものが結構有ります。それらを元に一台でも作れたらと思うのですが、なかなか...。

投稿: railtruck | 2016年1月13日 (水) 08時15分

多くの資料はその時に手に入れないと後では手に入れられない物なってしまう事があります。形にしたいものがあれば躊躇せずに?行動するのが良いかと。後悔先に立たず私の教訓です。

投稿: 模鉄ちゃん | 2016年1月13日 (水) 22時27分

はた坊さん
railtruckさん
そうなんですよ、高価な資料でも何かものに出来ればそれでいいんですよ。
その点私の場合はコストパーフォーマンスが悪いなぁ・・・

投稿: クラーケン | 2016年1月13日 (水) 23時41分

模鉄ちゃんさん
資料はまさに一期一会ですよね。
ネット上で手に入るものはそのようなことは稀ですが、人付き合い等で、譲ってもらった資料などはほんとにいろんな事があって、それぞれの資料にドラマがありますね。

投稿: クラーケン | 2016年1月13日 (水) 23時44分

求めている資料にであった時の感動はいつまでも憶えています。はてしない鉄ちゃん人生とことん楽しめるのは資料のおかげです。クラさんに感謝です。64歳・模鉄ちゃん・今年も大いに楽しみたいと思いますのでご支援よろしくお願いいたします。

投稿: 模鉄ちゃん | 2016年1月14日 (木) 08時53分

情報はネット検索というのが今の時代ですが、やはりまとまった資料は本として読みたいものです。紙の辞書を引く楽しみというのはよくいわれますが、資料本をパラパラめくっていく楽しみというのもありますね。
「日本蒸気機関車史 私設鉄道編Ⅱ」は是非本として読みたいです。

投稿: ゆうえん・こうじ | 2016年1月14日 (木) 10時02分

中学の時、国語の授業で国語辞典の早引きコンテストのような事があって、ダントツの1番でした。
本から資料を探すというのは、楽しい事ですね。
読んだことがある記事や写真は、何かの時に探し出せてこそ、資料を持つ価値だと思うんですが、最近はパソコンに頼りがち、本も読まんとね。

「日本蒸気機関車史 私設鉄道編Ⅱ」、国有前の各鉄道の機関車の全貌が見える随一の資料として、ぜひとも世に出したいですねぇ。

投稿: クラーケン | 2016年1月14日 (木) 11時50分

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