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2015年4月 8日 (水)

一冊の本 神戸税関海陸運輸連絡設備概要

今回ご紹介する本は、大正11年大蔵大臣官房臨時建築課発行の「神戸税関海陸運輸連絡設備概要」という物です。

私が持っている本で、直接鉄道に関わらないものですが、神戸港がまだ、国産波止場、メリケン波止場、第一波止場、第二波止場の4波止場のみであった神戸港に現在も残る第1から第4突堤を作った時の記録です。

神戸港はこの4突堤建設により日本を代表する国際港と呼べるようになったわけですが、多くのデータおよび写真と巻末の3枚の図面により、詳細な記録となっています。

外観はこんな感じ、表紙は何も書かれていませんが、背の金押しの文字がきれいです。
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では、所載の写真を全て紹介します。ページを追って掲載します。

グラビア、完成後の神戸港の写真です。
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工事開始
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日本最初のケーソン工法との事です。
鉄筋コンクリートで大きな枠組みを地上で作っているようです
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現場まで曳航して所定位置で着底
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完成後
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上の写真、右の突堤先端にある塔は現在メリケンパークに保存されてる物でしょうか?
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付帯設備の工事でしょうか、右は蒸気動力のロードローラーですね。
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電動走行式クレーン
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大型船舶が2隻係留できる、下の写真のハシケ等の小型船舶も珍しいですね。
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沖合の防波堤工事
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外国船が到着したら、通関手続きが済むまでは仮上屋等に一旦収めるのでしょうか、その後徐々に鉄道等により運搬が行われるということでしょうね、これが最後の写真です。
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次は巻末の図面です。
神戸の地図、赤の実線が今回の対象、第一から第四突堤、現在とは並びが逆ですね。
計画として、中突堤と現代の新港東埠頭、完成当時は第五、六突堤が破線で書かれています、北が下に書かれているのでご注意ください。
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大正末期の高架前の鉄道や引込線、市電、付け替えられた川の元のルートがよくわかる地形、居留地の風情が残る町割り等興味が尽きません。

現代の状態、Google Earthより
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上記地図に合わせて北を下に回転させました。
地形は意外に残っていますね。

次は新しい突堤の詳細
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鉄道の引込線が詳しく書かれています、50年ほど前まで、ここを鐘付の8620が走っていたんですねぇ。
突堤先端や根元の交差部にある丸は貨車用の転車台です。ポイント代わりにも使われていますね。

最後は突堤の断面図です。
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ちゃんと書き分けられている船の断面が楽しいですね。
船のすぐ横の箱状の物が設置されたケーソンですね、設置時の基礎も分かる図です。
第二突堤は貨物用、第一突堤は旅客用を兼ねているので2階建てで、2階が船とつながっています、機関車の横にはホームもありますね。この第一突堤は西半分だけで東側は護岸だけです。
後に東に幅を広げて、大型客船が着岸する旅客ターミナルとなります。

私は、父が神戸港で仕事をしていた事もあり、この本を見つけた時は小躍りした物です。
横浜と同様、多くの写真が残されていますが、この地図や図面等と比べてみるのも有意義な事かと思います。

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