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2015年3月27日 (金)

一冊の本 シキ170について 1

一冊の本、今回は難しいです。

シキ170は昭和30年の登場当時日本最大の大物車で、最大荷重の釣掛式の場合170トンの積載能力がありますが、登場からちょうど1年後の昭和31年7月23日、南武線尻手駅構内ポイントで、第4ボギー先頭軸が乗り上がり脱線を起こしました。

原因は固定軸距離4200mmであるのに、中間軸の遊間がほとんどなかった事と、第1、第4ボギーの連結器のオーバーハングが大きいための軸重の不均衡とされています。

その対策として、中間の第2、3軸の遊間を大きくし、第1、4ボギーのオーバーハング対策として当該ボギーに死重を積載、さらに速度制限と半径300m以内の曲線通過の際には機関車により線路に散水するようにした。

以上の対策の後、昭和32年8月に向河原駅構内に於いて空車状態で走行試験をしました。

さらに測定精度を上げるため、車輪をスポーク車輪として昭和33年1月、積車と回送空車状態の試験をしました。

今回紹介する資料はその2回の試験結果をまとめたものですが、この資料を発端に登場間際の紹介記事が見つかりましたので、形式図も含めて、「資料」として紹介します。

まずは形式図、大型貨車形式図 昭和36年版から、シキ170Aです。

36_p79_170a_l

格好良いですねぇ。私はこの形が一番好きなんですよ。

それの諸元
36_p78_170_l_2

次はシキ170Bの空車
36_p81_170b_l
車輪径に注目!φ860です。
同じく積車
36_p83_170b_l
シキ170Bの諸元
36_p80_170b_l
輪軸は中空軸圧延車輪となっています。

では、シキ170登場直前の紹介記事、車輛工学昭和30年7月号から
250_p1819
250_p2021

形式図と諸元とで、車輪は12t中空長軸で車輪直径は860となっています。
これは、上記形式図と一致しますので、登場当時からしばらくの間は車輪径860であったと思われます。某資料で車輪径は800と書かれていたので丸覚えをしていたのですが、丸覚えは禁物ですね。

次は、昭和46年版私鉄貨車形式図から
1971_170_l
昭和36年に大改造がなされ、第1、4台車のオーバーハングが短くなりました。車輪径はこの時に800mmに交換されたようです。

その後、昭和52年に輪軸が12t短軸のφ860車輪に交換されたようです。

続いて試験報告をと思いましたが、長くなりましたので、次回としましょう。

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