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2015年1月

2015年1月29日 (木)

一枚の図面から 41-8 機関車編 木曽の機関車たち Porter 1

 木曽の森林鉄道でH.K.Porterの機関車は結構有名ですが、北海道の製紙会社の機関車を除くと、日本の森林鉄道でのH.K.Porter製の機関車は意外に少なく、木曽の小川・王滝森林鉄道に2両、高知県の魚梁瀬・安田川森林鉄道に3両、計5両が存在しただけです。

今回は、木曽の2両に加えて、魚梁瀬・安田川森林鉄道の物も紹介しようと思います。

先ずは、木曽の小川および王滝森林鉄道の機関車です。

小川および王滝森林鉄道のポーターは、4号がB型、6号がC型のサイドタンク機関車です。

4号は1918年(大正7年)製造のB型サイドタンク機関車で、運転整備重量8.0tの小型機関車です。

組立図です。
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メーカーの竣工写真
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ネガが少し痛んでいるようですが、貴重な写真です。
横から見ると、後ろのオーバーハングが大きい機関車ですねぇ。

次は、木曽へ来て間もない頃と思われる姿、「御料林大観」より。
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連結器が牽引しか出来ない簡易な物が付いています。推進運転はどうしたんでしょうねぇ。

木曽での晩年、1936年(昭和11年)の姿です、大分変っていますね。
写真では見えませんが、キャブ背面に石炭庫が増設されています。
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この後、昭和13年に廃車され、仙台土木事務所に譲渡されます。
仙台土木事務所は戦後、東北地方建設局と名前が変わり、そこでの姿です。
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もう1枚
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どちらも撮影時期は不明です。

その後、610mm軌間に改造されて、昭和28年に解体されました。

 木曽での改造の姿は、近藤一郎著「新編H.K.ポーターの機関車」に分かりやすい形式図があります。金田茂裕著「H.K.ポーターの機関車」と合わせてお読みいただくことをお勧めします。

次回は6号です。

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2015年1月25日 (日)

一枚の図面から 41-7 機関車編 木曽の機関車たち Baldwin 7

ボールドウィンのB-1タンク、今回で終わりです。

今回は運転室周りとブレーキの図面です。

運転室
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原形の運転室です。バッテンが入っていますが、後の図面は次に。
図面下はイコライザです。この図面集は順序がバラバラで、どこに何があるのか探すのが大変です。

鋼製の運転室、Baldwinの図面と思いますが分かりません。次のグループの図面と言う事だと思います。
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リヤータンク
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下は従台車の回転の中心ピンですね。

リヤータンクの新しいタイプ。
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運転室内、火室上部のメーターパネルと焚口戸です。
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次は灰箱
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左の図はインジェクターの逆止弁のようですね。

最後はブレーキ装置です。
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まだ数枚図面は有るのですが細かいものばかりと思います。

Baldwinは以上ですが、木曽、何か資料あったかなぁ・・・探してみます。

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2015年1月23日 (金)

一枚の図面から 41-6 機関車編 木曽の機関車たち Baldwin 6

ボールドウィンのB-1タンク、下周りは前回で終わろうかと思っていましたが、コメントも頂いたので、もう少し細かい物の図面を出していこうと思います。

先ずは台枠関係の部分図面。

前端ハリ、図面の上側です。
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6”(152.4mm)の厚さの木材に鉄板を巻いています。

後端バリ、バッテンが入っていますが、これは、後に変更されたと言う事です。
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変更後の図面
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連結器が緩衝付の物に変わっています。

次はシリンダ周り
シリンダ前後のフタです。
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バルブ関係
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右下はバルブ上部のカバーです、滑り止めの丸い出っ張り(?)が付いています。

次はロッド関係
クロスヘッドです。
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右は蒸気ドーム内部のリングです。

右はエキセントリックストラップ、左は汽笛です。
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エキセントリックと、コメント頂いたエキセントリックロッド。
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下周りは以上です。






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2015年1月21日 (水)

一枚の図面から 41-5 機関車編 木曽の機関車たち Baldwin 5

ボールドウィンのB-1タンク、今回も下周りです。

先ずは動輪です。
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バルブギヤー、スティーブンスン式ですね。
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ロッド関係
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ロッドエンド詳細
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以上です。

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2015年1月18日 (日)

一枚の図面から 41-4 機関車編 木曽の機関車たち Baldwin 4

ボールドウィンのB-1タンク、今回は下周りです。

枚数が多いので、2回になります。

先ずは台枠です。
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上側は先端から火室前端まで、下側は左が火室横に付いて、後端バリまでです。

シリンダ組立
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従台車の中心ピン、図面の右側です。
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火室の下に付きます。

そして従台車
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ハートリンク式です、そのハートリンクは図面中央です。

動輪等は次回。




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2015年1月15日 (木)

一枚の図面から 41-3 機関車編 木曽の機関車たち Baldwin 3

ボールドウィンのB-1タンク、今回からは、詳細図面を紹介しようと思います。

最初はボイラー周り。

ボイラー組立
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煙室前板と煙室扉、下側はバルブギヤの逆転軸です。
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煙突
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サンドドームと銘板
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スティームドームとした周りの部品です
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ボイラ周りは以上です。

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2015年1月13日 (火)

一枚の図面から 41-2 機関車編 木曽の機関車たち Baldwin 2

ボールドウィンのB-1タンク、今回から図面を紹介しようと思います。

対象は、木曽森林鉄道で言うと、初代7号、1921年に支線の阿寺及び野尻森林鉄道の8,9号、北海道の置戸・温根湯森林鉄道の1~6号と同時製造のグループです。

原版のコピーが薄くてちょっと見難い図面ですが我慢願います。

図面の1回目は組立図です。
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組立図は以上です。

次回から部分の組立図を紹介しようと思います。

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2015年1月11日 (日)

一枚の図面から 41-1 機関車編 木曽の機関車たち Baldwin 1

今年最初の機関車は「きそしん」を取り上げようと思います。

最初はやはり、ボールドウィンのB-1タンクですね。

 私自身は赤沢自然休養林で保存されているのを見ただけですが、あの特徴的な形態は一度見たら忘れることはなく、また、昔から模型の製品で非常に馴染みのある蒸気機関車たちです。

 このグループの最初は、日本初のの森林鉄道用蒸気機関車として、青森県の津軽森林鉄道が、開業に向けて1907年シェイ式蒸気機関車と同時に輸入した3両に始まります。

 元々は、サトウキビ農場向けに設計されたものがベースで、燃料も、サトウキビの搾りかすと言う物でしたが、日本の小規模な森林鉄道用に合致した仕様と言えるため、それを元に作られたものと思われます。

外観はこんな感じ。
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 この写真はボールドウィンの竣工写真ですが、ブロードベルトコレクションと言われ、昔は模型店等で販売されていたものです。

組立図
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 煙突がありませんが、ボールドウィンの標準図を付けると言う事で、このメーカーの図面によくある方法です。
 広火室を得るために動輪を前に集め、火室の後ろに従輪を配置した、バランスの良い機関車ですね。
 主台枠は、火室の前で終わり、そこから後ろは、火室の横に取り付けた鋼材を後ろまで延ばして端バリに結んでいます。
 従台車の中心ピンは火室の下を囲う様になっている帯板の中心にピンが取り付けてあります、復元装置はハートリンク式です。

 津軽森林鉄道は農商務省山林局の所管でしたが、木曽は、宮内省帝室林野管理局木曽支庁が1916年(大正5年)に完成させた鉄道で、小川及び王滝森林鉄道と3つの支線から構成されています。

 1号は大日本軌道製のBタンクで、2号が最初のボールドウィンとなり、1915年製です。

 形態は津軽とほぼ同じで、従輪がスポークになっている程度の差らしいです。
ですから、組立図としては津軽と同様ですね。

 この後に増備された機関車に合わせた形態になり、さらに色々と改造が加えられて他の機関車と変わらなくなって、昭和24年に1番に変更されて最後まで残り、現在も赤沢に保存されています。

戦前の2号当時の写真です。後の1号
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煙突やキャブが改造されています。

 昭和24年以前、ボールドウィンの機関車は、2,7,11,12,16,17,18号で、昭和24年の改番で、順に1,2,5,6,8,9,10号になりました。3,4,7号が抜けていますが、これらは支線の阿寺及び野尻森林鉄道の元9,8,15号で、2号以外と同様です。

 話を戻して、2号の次に来た7号は1921年に製造され、支線の阿寺及び野尻森林鉄道の8,9号、北海道の置戸・温根湯森林鉄道と同時製造で、全く同型です。
 このグループの製造時の写真は有りませんが、煙突がキャベジスタックに変わり、サンドドームが高くなった程度の差です。

 その後の増備は、11,12,16,17,18及び阿寺及び野尻森林鉄道の15号で、1923年から1929年まで断続的に製造されたもので、このグループで終わりとなります。

11,12号は1923,1925年製で、このようになりました、これは11号、後の5号です。
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煙突は前回からのキャベジスタック、キャブは鋼製になり、リヤタンク中央部が嵩上げされ、サンドドームの位置が少し前に移動しました。

12号の戦前の写真です。
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電気前照灯、発電機が付いて、砂撒管が1本になった程度ですね。

 続く16号及び阿寺及び野尻森林鉄道の15号は1927,1928年製で、これは16号、後の8号です。
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 電気前照灯と発電機が付いて、砂撒管が1本になっています、11,12号の改造後と同じですね。

そして最終増備の17,18号は1929年製で、これは17号、後の9号です。
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 一見同じに見えますが、キャブは溶接構造になり、リヤタンクの上部についたてが追加されていますが、これは後に撤去されて他のと同じになりました。

 これらの機関車の後の姿や、さらに詳しい情報は、小熊米雄著「日本における森林鉄道用蒸気機関車について」、同著「日本の森林鉄道(上巻):蒸気機関車編」および、金田茂裕著「ボールドウィンの小形機関車」を参照頂けたらと思います。

 次は、1921年製の、7号と同時製造の置戸・温根湯森林鉄道の機関車の図面を紹介したいと思います。

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2015年1月 8日 (木)

一冊の本 図面資料集成 東武鉄道の蒸気機関車

 次の特集の準備で、ちょっと間が空いておりますが、今日、タイミングよく、刊行されたばかりのこの本を送って頂きました。

これです!
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メインは中央、周りは次回の出版に向けて、現在書いているものだそうです、期待できるでしょ?。

 「図面資料集成 東武鉄道の蒸気機関車」は2012年に刊行されて好評を得ているそうですが、刊行後も筆者の石島氏は改良を重ね、このほど、図面を全部1/80にして一部を改訂したものがオンデマンド版として刊行されました。

 今回発売の1/80改訂版はオンデマンド版ですので、
現在の所、「Amazon」、「三省堂書店オンデマンド」、そして「楽天市場ウェブの書斎オンデマンド本」で購入できますが、一般書店では販売されないと思います。

 内容は東武鉄道の蒸気機関車のすべてを現在分かり得る最新の情報により、正確で非常に美しい外観図が納められています。
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内容の図面はお見せできませんが、
http://nextpublishing.jp/book/5628.html
で、内容の一部を見ることが出来ます。

 2012年に刊行されたA4サイズの方は全部の車両図面が1/64、今回の物は1/80でB5サイズとなっていて、今回は縦版なので一目で分かります。
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左が、1/64の図面集、右が今回刊行の1/80図面集です。

Amazonでは、2012年刊行の大きい方も「大形本」の形で入手できるようです。

 世界中から図面を探し出して徹底的な検証をし、何度も何度も修正を加えられた図面達で、その過程の一部に触れられただけでも、研究者として有益な経験でした。

 全部の図面に資料の出典を明記して、他の研究者も元の資料にアクセスできるよう配慮されています。また東武鉄道へ来るまでの来歴等、解説も有用な資料となっています。


 石島さんとは前回の図面集刊行の少し前からお付き合いがありまして、いつも貴重の情報を頂いております。 
 友人の刊行物として、いささか宣伝じみた文となりましたが、
 日本の車両スタイルブックと蒸気機関車スタイルブックに感銘を受けて、いつかそのような図面集を出したいと願ったと言う筆者、
 日本の車両スタイルブックを買って、1週間ぶっ通しで見続けてついに知恵熱を出して寝込んでしまった私、この図面集には他人事とは思えない親近感を覚えます。

 東武鉄道の蒸気機関車の研究者のみならず、広く古典機関車の研究に、鉄道車両の図面のお手本としても、多くの方々にお勧めいたします。

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2015年1月 4日 (日)

H御大宅訪問

正月で実家に帰ってきているKYさん、ENさんと一緒に、西宮のH御大のお宅へ行ってきました。

H御大と言えば、有名な千曲鉄道!!

今回は全景から。
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明治の機関庫の雰囲気が良いですねぇ。

今回走らせていた機関車9450!!
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格好いいですねぇ。本当にあった機関車のようなリアリティ!です。牽引力も抜群。

こんな自由形、作ってみたいなぁ・・・・・

ちょっと駅裏の風景
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この跨線橋の感じ、大好きなんですよ。

そして、今回見せてほしかったもの・・・

2階へ上がると、何かいわくありげな大きな箱が・・・
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ふたを持ち上げて・・・ん?
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じゃーーーーん!!!!
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古の今津港が!!!。

スケールではなく、イメージで作り上げたそうですが、昔の港の感じがすごい。
そして機帆船!
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水深までイメージできる海!
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窓からの光に水面が反射して本当にリアルです。
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千曲鉄道で作りえなかった海の模型、少年時代を港に縁が深く過ごした私にとって、涙が出るような光景でした。

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2015年1月 1日 (木)

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 思えば数年前までは本を集める程度で、たいした資料もなく、何かを研究すると言う状態ではなかったのですが、人とのつながりで多くの資料や情報を手にする事ができて、このようなブログを始めることが出来ました。
 2013年の10月からですので、まだ若輩者ですが、思ったより多くの方々に見てもらえて無上の喜びです。
 この上は、私の「ブログの資料で模型を作った」というお話を聞ければ・・・・
えっ、自分で作れって?、そんなの聞こえなーーい。

 20日掛かって1100シリーズも完結しましたので、次は何をやろうかと考えております。
 年頭に当たり、今年に紹介すべきもののリクエストのご意見があれば伺いたいと思います。もちろん、なんでも持っている訳ではないので、リクエスト頂いたものの資料があるかどうか分かりませんが、何か調べるくらいはできるかもしれません。
ジャンルは特に問いませんが、古い鉄道関係が得意分野です。
そういうリクエストのコメントもよろしくお願いいたします。

 模型の方、オハ32000は1100シリーズの連載にかまけてほとんど進んでなくて、今年の運転会でこいつを引っ張る機関車の整備をしたりしています。
また再開して、絶対に完成まで持っていきます。
それが終われば機関車の工作をするつもりです。仕掛け品が山のようにあるのでそれらを仕上げていかなければいけませんね。

「そんなこんなで・・・」と言うのが、わが心の師匠、福原金属の福原潔氏の口癖でしたが、

そんなこんなで・・・、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

汽車好きクラーケン 拝

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