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2014年8月22日 (金)

一枚の図面から 27 機関車編 アプトの機関車 3900

今回は、久しぶりに機関車の紹介をしようと思います。

今回紹介するのは、信越本線、横河-軽井沢間の碓氷峠の専用機関車達、400形式近い国鉄の蒸気機関車の中でも、最も変わったグループといえば、このグループと言えると思います。

信越本線の群馬県と長野県の境にある碓氷峠は鉄道開通前から中山道の難所でしたが、東京と関西を結ぶ鉄道を計画した時に、中山道を通すことになりましたが、この碓氷峠が難工事となることで、中山道ルートをやめて東海道経由となって、明治22年に開通して翌年の帝国議会に間に合わせたことは有名です。
東西の幹線は東海道になりましたが、日本海への幹線として信越本線の一部としてこの区間はやはり重要な区間として残ります。
日本最大の幹線ともいえるルートの変更を余儀無くするほどの難所で、横河-軽井沢間11.2㎞のうち8kmに及ぶ66.7‰の勾配、26のトンネルがあり、当時の通常の鉄道方式では輸送能力を確保できないことがわかり、線路の間にラックレールを3列配置するというアプト式を採用して、明治26年に開通しました。

ここで最初に用意された機関車がこの3900です。
メーカーは、ドイツのエスリンゲン、このメーカーは勾配用の特殊機関車を得意とするので、非常に良い選択と考えられます、製造は1892年(明治25年)と1908年(明治41年)です。

この機関車の組立図は鉄道ファン誌29号に掲載されたので、みなさんご存知のことと思いますが、金田茂裕氏のネガにこれの原本と思われるものの複写があります。
それは、ENGINEERING誌1894-10-19号です。
Engineering_18941019_p515_3900_1l

Engineering_18941019_p514_3900l_2

Engineering_18941019_p509_3900l

写真の複写ですが、ひずみ等もあるので、模型等に使用する時は上記の鉄道ファン29号の図面を参照してください。

この機関車の大きな特徴は、第1第2動輪間のピニオンギヤですが、これのユニットは前後の動輪に軸箱を付けてそれにより釣り掛けられていますので、動輪の上下動に追随するようになっています。
そして、このピニオンを駆動するために台枠の内側に2つのシリンダを持っていますので、日本ではこのアプト式のグループのみの特徴といえます、そのため、主台枠は動輪の外側となって、これもこのグループの大きな特徴となっています。
弁装置は、外側の動輪用はワルシャート式、内側のピニオン用はジョイ式です。

この機関車の写真はあまり多くはないようですが、原型に近いものを紹介します。
3511519zahnrad_lokomotiven_l

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ENGINEERING誌の同じ号には路線の記事もありますので、おまけで載せておきます。
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Engineering_18941019_p511_2l

次は3920ですが、オハ32000の進捗次第で割り込むかもしれません。

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コメント

う~ん、アプト式か、、誘惑やなあ、スクラッチはしんどいし、鉄模社の3900ってありましたっけ?

投稿: 三木の干し殺し | 2014年8月22日 (金) 23時07分

模型社のキット?
あれはどこから見ても3900に見えない・・・と書いたら怒られるかなぁ・・・
4500等とは次元が違うよ。
3900に比べたら3950等のキットの方がまだまし・・・
いずれにしても、アプトの蒸機は自作以外ありえへんね。
16番は幅的に無理やけど、13mmなら可能と思うよ。

投稿: クラーケン | 2014年8月22日 (金) 23時22分

模型社のキットは私はまだ一両しか完成したのみたことないですが、
まあ側面からしか見ないのなら堪えられるかも・・
というレベルだと私も思います。

ところで16番で自作するとすれば
動輪外幅が20mm
外側フレームはダミーでペラペラの薄板にしても
外側クランク幅が23mm
でロッドは板厚薄めにして
シリンダー間隔は頑張って27.5-28mm
シリンダー直径6mmでピストン棒を少し偏心させて
シリンダーブロック外幅が33mmといったところがやっとだと思います。

実物のキャブ外幅は2515mmで、1/80だと31.4mmなので、
頑張ればそれなりにいけそうですが、やはりキビシいですね。
あるいはシリンダーを7850のような下ブクれ形態にして車体幅稼ぐか?
もう一つの奥の手は、1/80でなく1/76-78ぐらいで作るか?ということですね。

投稿: ゆうえん・こうじ | 2014年8月23日 (土) 00時40分

私のやり方なら、
16番の場合、動輪はクランクがないので、BG14.5+t2.2x2で車輪の外寸は18.9まで縮められますが、それでも外側クランク幅23mmは厳しいように思います。私はこれを24mmとして、ロッドは私の標準t0.6として、シリンダ中心距離は25.4mmとなりますので、床板幅2534mm(31.7mm)は無理としても32.2程度には収まるんじゃないかと思います。
この機関車は外側台枠ですが、当時の機関車としては幅が広いので楽ですね。
こんな計算をしてしまうと、13mmではなく16番で作りたくなりますねぇ。

投稿: クラーケン | 2014年8月23日 (土) 01時28分

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