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2014年6月13日 (金)

一枚の図面から 26-1 機関車のバネ装置 1

しばらく橋梁関係が続きましたので、機関車の事に戻ります。

今回から新シリーズ。機関車のバネ装置の話です。
自作の機関車を人に見せた場合、よく聞かれるのが「イコライザーはどうなっていますか?」
「普通に3点支持ですよ」と言うと、「それがよく分からなくて・・・」こんなやり取りがよくあります。
鉄道車両はある時期まで、イコライザーが全盛を極めた時期があります。
特に昨今の機関車のように、箱型で内部の機器の配置を変えることによって軸重をコントロールしやすい物と違って、
蒸気機関車に於いては、イコライザーを使って軸重の均一化と重心の移動、そして先従輪への適正な軸重の配分等を図るのは最も理にかなった構造と言えます。
逆説的に言うと、イコライザーを使わない蒸気機関車は軸重の配分が非常に難しいというわけです。
このように、イコライザー自体は、重量を配分するための物ですが、これを上手に組み合わせることによって、車輪の上下方向の動きに連動性を与え、線路の曲りやねじれ等に追随する柔らかい走り装置を作ることが出来ます。
上記の3点支持は、このイコライザーの組み合わせによって、あたかも3輪車のように線路のねじれに対して完全に追随出来る構造としたもので、イギリス以外の各国で、蒸気機関車の基本的な構造として採用されています。
それでは実際の構造について、図面を見ながら解説していきたいと思います。
比較的単純なものからという事で、500のバネ装置です。
500
オレンジ色が板バネ、黄色は吊リンクです。
各バネは単独で台枠につながっており、イコライザー等の平衡装置はありません。
先従輪は上バネ、動輪は下バネです。
分かりやすくバネ装置のみを3Dで作成しました。
バネやリンクの構造等、細かいところは実物とは違っていますが、あくまで模式図として見てください、左が前方です。
5001
非常に単純な構造なのが理解できると思います。
これを2D化したもの。
500_2d
これらの図は、寸法等は実物の物を元にしていません、あくまでイメージと考えてください。
もう一つの例、1800です。
1800
これも500と同様の構造で、動輪だけの分、さらに簡単です。
3Dです。
18001
2Dです。
1800_2d
全部下バネ、シンプル・イズ・ベストの最たるものです。
 
実際、明治村では、複雑な機構のボールドウィン製の9号より、シンプルな構造のシャープスチュワート製の12号の方が、40年も古いにも拘らず調子が良いらしいです。
次からは少し複雑になりますよ。

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