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2014年6月30日 (月)

一枚の図面から 26-7 機関車のバネ装置 7

これまでで、大体の構造を説明できたと思いますので、これからは、各種機関車のイコライザーの紹介をしていきましょう。

最初は、最も簡単な3点支持、Bタンクです。
13l
この機関車は浜松軽便鉄道の1-3号、後の遠州鉄道奥山線ですね、1913年、オーレンシュタイン・コッペル製の20HPクラスの機関車です。
第1動輪は左右独立、第2動輪は重ね板バネを左右に渡し、バネの中央でスイングしてイコライザーを兼ねた物となっています。

次は8550、九州鉄道を代表する機関車ですね。
8550
アメリカ製では珍しくない構造ですね。もっとも重い火室部分を動輪2軸で負担していますね。コイルばねを使って微細振動にも対処した、丁寧に作られた機関車のように思います。

次からは有名どころになってきます。
9600です。
9600
最早説明の必要もないくらいオーソドックスな構造ですね、先輪と第1動輪で1点、第2から第4までをつないで左右2点としています。第3第4動輪が下バネなのは火室との干渉を避けたためです。
先台車へ行くイコライザーは、シリンダ下の中心ピンの位置が3か所に移動できるようになっていて、軸重を調整できるようになっています。

次は6700です。
6700

全国の私鉄を国有化した後の最初の標準設計の機関車です。
この機関車の動輪のイコライザーは非常に変わっています。
通常の板状のものではなくて、軸バネの上下の動きを、ベルクランクで前後の動きに転換して、棒によって次の軸へ動きを伝えるというもので、通常のイコライザーより軽く出来ます、特に軸距離が長い場合はメリットが顕著ですが、蒸気機関車ではあまり採用されません、やはりピンが多いのでメンテナンスの問題でしょうか。
とはいえ、近年のボギーのディーゼル機関車に採用されているものがあります。

このベルクランク方式、動輪のイコライザーで使われる例はまれですが、非常に有名な先台車に採用されています、それがこれ!
86201

8620の島式と呼ばれる1軸心向台車ですが、これの動輪からのイコライザーが、このベルクランク式なんです。
この台車は中間部に左右の復元バネを持ちます、第2第3動輪が固定なので、先台車と第1動輪は一体化して同じ方向に回転して、中間部の復元バネに力が掛かります。
よく、この復元バネ部を中心に、先輪と第1動輪が逆の方向に回転すると考える人が居られますが、それはあり得ません。
この台車の場合、先輪と第1動輪があたかも4-4-0の2軸先台車のように挙動するのがミソですね。ですから曲線通過性能は非常に良いのもうなずけます。

シリンダとこの台車の狭い空間を使ってイコライザーを通すのに、ベルクランク方式はスペースを取らないので最適と言えますね。

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