« 一冊の本 鉄道設計図表全集 橋梁の部 3 20m下路式転車台 | トップページ | 一枚の写真から 20 機関車編 阪神間開業時の機関車 120 »

2014年5月14日 (水)

一枚の写真から 19 機関車編 阪神間開業時の機関車 5000

5月11日に阪神間の鉄道開業から140周年を迎えたとネットのニュースで読みました。

鉄道史をやってる者にとって、日付は重要ではありますが、覚えるのは年ばかりで、何月何日と言うのは疎いもので、今回の5月11日と言うのも全く知識の中にありませんでした。
そういえば、京浜間仮開業は6月12日(新暦)ですねぇ、こんな記念日を言い出したらきりがないのですが、まぁ、日本で2番目に開業した鉄道の記念日として、開業に備えて用意した機関車を紹介していきましょう。

この区間の機関車として最初に発注した機関車は後の形式5000です。
これは日本初のテンダ機関車として有名ですが、製造が京浜間の機関車と同じ1871年(明治4年)なので、昔は京浜間に向けて作られたものと思われていたようです。

この機関車の写真はW.Iコレクションにも多く残されていますが、彼らの撮影以前(明治初期から中期)にかなり改造されていて原形とはかなり異なっています。

メーカーの竣工写真は許可をもらうのが面倒で載せられませんが、日本で最初に撮られたと思われる写真を紹介します。
2141a_l

人物が少々邪魔ですが、原形のままです。
煙突には「A」の文字、当初はA,Bの番号だったようです。
W.Iコレクションの写真に比べて、ボイラーやキャブ、テンダーまで、下周り以外ほとんど作り変えられています。煙突キャップとキャブ屋根の軒飾りがいいですね。

この機関車は1873年に線路の工事が始まるとともに稼働を始めたようで、他の機関車が到着するまでこの機関車2両だけで工事列車を牽引していたようです。

この機関車は組立図があります。

Sharp_stewart_5000l_30

Sharp_stewart_5000t_a1_300l_30

143年前の図面ですのでかなり傷んでいますが、残っているだけで凄いですねぇ。
機関車の日付は1871年2月8日、炭水車は1871年2月7日です。
煙突はダイヤモンドチムニーですね、機関車には通常のブレーキは無く、190の時に書いたのと同様なスティームブレーキが装備されています。
従輪は床板の補強板を下に伸ばした形の軸受けで支えられており、バネや軸箱守は内側です、回転はしませんが、わずかに横動するようになっています。
バルブギヤーは一般的なスティブンスン式、ラディアスロッドが第1動輪との干渉を避けるため○形にして動軸を逃げていて、下部はカットして、接続板をねじ止めして、ロッドを抜くことが出来るようになっています。
バネは全輪独立の6点支持です。
キャブの逆転レバーは通常のレバーではなく大層な構造のネジ式ですね。

炭水車の軸受けは、機関車の従輪に合わせた構造で、バネ等は内側です。
ブレーキは手用ブレーキ、ブレーキシューは木ですね。

この少し後の写真です。
21422_l

原形に近い写真はこの2枚だけで、この後いろいろ改造が加えられてしまいます。

この機関車の後、阪神間向けに、後の形式で120、1290、7010が発注されます。

|

« 一冊の本 鉄道設計図表全集 橋梁の部 3 20m下路式転車台 | トップページ | 一枚の写真から 20 機関車編 阪神間開業時の機関車 120 »

一枚の写真から 機関車編」カテゴリの記事

蒸気機関車」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1974466/56157610

この記事へのトラックバック一覧です: 一枚の写真から 19 機関車編 阪神間開業時の機関車 5000:

« 一冊の本 鉄道設計図表全集 橋梁の部 3 20m下路式転車台 | トップページ | 一枚の写真から 20 機関車編 阪神間開業時の機関車 120 »