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2014年2月

2014年2月22日 (土)

一枚の写真から 18 機関車編 汽車会社の空気機関車

私のブログの、2013年11月29日に、「一枚の写真から 8 機関車編 夕張炭鉱の圧縮空気機関車」と題して、H.K.Porterの圧縮空気機関車を紹介させて頂きましたが、今回は国産、汽車会社が作った物です。

詳しい説明と組立図を含む数枚の図面は鉄道史料20号にあります。ここでは怒られそうなのでコピーは載せませんが、1980年の物で、とっくの昔に市場から消えているので、興味がある方で本をお持ちではない方には、メールで連絡を頂けましたらスキャンデータをお送りします。

さて、今回の写真です。

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汽車会社構内で撮られた写真です。製造が昭和24年10月なので、同年の撮影と思われます。この機関車は三井鉱業芦別鉱業所に納入されました、いつごろまで使われたかは不明です。

特徴的な3つのボンベは、旧海軍の魚雷の外被を加工した物です。これを戦時標準設計の610mmゲージの、戉B6の下周りを使ってまとめた機関車がこれで、戦後ならではの設計ですね。シリンダは圧縮空気機関車ではよくある複式でこの機関車は2気筒です、写真は高圧側で、ピストンバルブとさほど違わない直径です。

正面、ボンベ3本の真ん中の円筒状の物はヘッドライト、連結器は坑内用の特殊な物ですね。充填圧力は200kg/㎤、使用圧力は14kg/㎤です。

下周りの元となった丁B6の形式図です。

B6

戉B6の形式図はなぜか見つかりません、丁B6とはゲージと水タンク容量以外は共通なので、側面は同じという事で書かれていないのかも知れません。

下の空気機関車と比べると、この下周りが使われている事が分かります。

この機関車、16年前に一度模型化を考えた事があります。

2フィートゲージなので、1/80で7.6mm、1/87で7.0mmゲージとなりますが、1/87は6.5mmゲージとして書きました。緑色は当時最少だったφ6mmのモーターを乗せてみた物です。今ならもっと小さいモーターがいくらでもあるので楽ですね。

HOナローの縮尺は、1/80と1/87があるようで、どちらが一般的でしょう?、私は16番と併用なので1/80が良いと思うのですが、採用しているメーカーはあまりないようですね、私の図面では比較の意味もあって、1/80と1/87の両方を書きました。寸法のカッコは実物の寸法です。

先ず1/80

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1/87、こちらは当時のクラッチ機構も書いていますが、今は大分変っています。

Air_loco_87

バルブギヤーの幅は0.4mm程度しかありません。非常に小さいですね。

今ならOナローで作るのも楽しそうです。

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2014年2月17日 (月)

一枚の図面から 15 鉄道院5 北海道炭鉱鉄道第2次15,16号

今回は国鉄形式5を紹介します。

旧北海道炭鉱鉄道の第2次15,16号です、最初の15,16号は、有名な豆相鉄道15,16号、その後流山鉄道の15,16号となった、1-B-1サドルタンクの非常にかわいい機関車ですが、この第2次15,16号はBサドルタンクですが、初代よりかなり大きい機関車です。

組立図です。

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竣工写真

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明治時代の写真

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煙突のキャップがへこんでますねぇ

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国有後に従輪が追加されて、5は簸上鉄道へ、6は南薩鉄道へ行きました。南薩鉄道の写真があるので紹介します。真横があるので上と比べられますね。

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最近模型が発売されたそうですが、参考になれば幸いです。

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2014年2月14日 (金)

一枚の図面から 14 6050という機関車

山陽鉄道の6120(後の形式)と言えば、Schenectady製の4-4-0の名機で、5700、6400と共にアメリカ製4-4-0の代表格と言っても過言ではないと思います。

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この写真は山陽鉄道93号、後の6120と同じですが、この後改造されて6050になる機関車です。

今回の6050は、山陽鉄道が、この6120を改造した実験機関車なんです。

この機関車は6120のシリンダ鋳物をDスライドバルブからピストンバルブに改造した物で、従来写真も図面も資料は何もない、とされてきた機関車なんです。

ところが・・・・・

この機関車のシリンダ周り、図面は多くの方々が持ってられる、原書房発行の「日本国有鉄道蒸気機関車設計図面集」に載っているんですよ。

P11の6100の項の、弁装置組立がそれです。

Photo

平面と側面しかないので分かりにくいのですが、平面図で通常、スライドバルブがある所には4個の丸、バルブスピンドルは台枠の上部まで奥まっています。

図面は三面図が基本、これだけではよくわかりませんね。

そこで、シリンダ図面、これではっきりと形が分かりますね。

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上から見た4つの丸は何かが付く座になっています。

非常に奇異に感じますが、この時代のアメリカの機関車にこの例が多数あります。

Alcol

6050の場合はどんな感じだったのか、2次元の図面だけではイメージが湧きにくいので、3Dを作ってみました。

60501

普通のシリンダとは全く違いますね。

台枠全体では

60502_2 

側面の斜面に付いている座はデッキの受けと考えて、上部に付けてみました。

そして、一般の6120です。

6120

大分違いますね。

比較のため重ねてみます。

6050_6120

まだらの所は完全に同じもの、やはりバルブ部のみの違いですね、スライドバルブの上面にちょうどデッキが付く感じだと思います。飽和式なので、煙室からバルブまでの距離を縮めるためにこのような形になったのでしょうか?過熱式の機関車では、弁室は側に寄っていますね。

6120を作ったら、シリンダをこれに替えてみるのも楽しいですね。

ps.

コメントに補足説明を書きましたので、ご参照下さい。

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2014年2月10日 (月)

一冊の本 5680の詳細図 8 貨車

「鉄道車両 各部名称鑒」の8回です。

画像の合成や修正等に明け暮れましたが、今回でやっと終わりです。

今回は貨車。

先ずは有蓋車です。

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明治時代の一般的な有蓋車ですね、ブレーキは側ブレーキのみ。真空ブレーキの貫通管もありません、台枠は側ハリがI形鋼、他はすべて木材です。スクリューカプラーの緩衝はゴムですね。

このグループは大正時代に増トン工事と称して、側の柱を延長して容積を増やして、7トン積から10トン積にしています、昭和3年の改番でワ1になった物ですね、後のワ12000等に比べて非常に背が高くなっています。

日本鉄道紀要より同系の車両。

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軸バネが違いますがこんなのも

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次は無蓋車です

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これも明治の一般型の無蓋車ですね、表題の「三枚側」は側の板が3枚の板によって構成されているという事です。

このグループも増トン工事で、五枚側になって10トン積になり、昭和3年の改番でト1(初代)となりました。

日本鉄道紀要より同系の車両。

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床板側面の構造等、違いはありますが似たような構造です。

アオリ戸受は図面にはありますが、この車両はありませんね。

参考に当時の土運車を紹介します。

L_3

全体の構造は、上の無蓋車よりこちらの方が図面に近いですね。これは二枚側です。

この貨車が乗っているのは貨車用の小型転車台ですね。当時はちょっと大きなヤード等にはどこにでもありましたが、近年は見かける事が少なくなりました。

「鉄道車両 各部名称鑒」も今回の2枚の図面で終わりです。

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2014年2月 8日 (土)

一冊の本 5680の詳細図 7 ボギー客車と客車の部分

「鉄道車両 各部名称鑒」の7回です。

今回は客車の続き、ボギー客車と客車の部分です。

まずはボギー客車、これは東海道本線全通に向けてイギリス、メトロポリタンから輸入したグループですね。

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右の方が乱れていますが元データがこうなので・・・

これは、明治22年イギリス、メトロポリタン製と明治28年神戸工場でコピーした客車です。最初のボギー客車と思われがちですが、このグループは第2陣です、左の手摺がある方が1等、右が2等です、2軸車と同様、中央に1,2等専用の便所があります、左右シンメトリに見えますが、1等は窓が1個少ないですね。

「日本鉄道紀要」に写真があります、写真と反対側ですね。

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当初はAD形ニボ1-10号、後の神戸工場の物11-18を加えて総勢18両です。鉄道院の形式はホイロ5150、5150-5157です。

明治43年の客車略図下巻はこれです。

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その後、デッキが付いて延長されたり

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1,2等の比率を変える改造と貫通化をされたり

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大正時代に1,2等ではなくなってしまいます。

この仲間を「日本鉄道紀要」の写真で紹介しましょう。

まず3等車

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3等車です、当初AE、ハボ16-39、鉄道院形式ホハ6510、6510-6557です。

次は3等荷物合造車

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当初AG、明治年間に改造されて、ブボ13-17、鉄道院形式ホニ8830、8830-8834と、ユブボ1-4、鉄道院形式ホユニ8660、8660-8663です。このグループは全部新橋工場製で、台車は他と違い板台枠のプレス構造ですね。

続いて、これらの客車のボギー台車

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荷物車以外の物ですね。

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ボギー客車はここまで、これからは当時の客車の構造に関する図面です。

これはブレーキ機構ですね、当時は珍しい真空ブレーキが付いています。

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次は客室端部の構造、右の断面図の右端の通風口は車体中心ではないので注意してください。

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次は油灯、夕方になると、上のフタを開けて、栓(92B)を抜き、上から左下のランプを入れます。上のフタはバネになったラッチ(91A)でロックされます。

92Cは、抜いた栓を入れておく受けで、単なる囲いです。

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この写真はまさに油灯を入れているところです。右端から2人目の人が油灯を持っています、意外に大きいですね。その人が乗っている車両、写真中央下部で油灯の側のフタ状の物は、天井水タンクの給水口です、前の車にもありますね。

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次回は貨車、このシリーズの最終回です。

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2014年2月 6日 (木)

一冊の本 5680の詳細図 6 二軸客車

「鉄道車両 各部名称鑒」の6回です。

今回は5680から離れて、客車や貨車です。当時の一般的な客貨車の代表例として掲載されています。

先ずは、1,2等合造車

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これは明治26,27年神戸工場製のDK形とその増備と思われ、作業局時代の番号は12-17、鉄道院の形式はイロ150、番号は153-158となり、昭和になって車掌車になった物があるようです。

これとほとんど同じで、一部の寸法がわずかに違う、作業局での番号9-11、鉄道院番号イロ150-152は、明治26年のF.H.トレビシックの客貨車形式図では、全く形が違うので、改造で似た形になった物と思います。

この図面では寸法がないのでどちらとも言えないのですが、こういう書籍では新造車が主に掲載されるので、12-17号だと判断しました。

右が1等、左が2等です、中央は便所で、1,2等で別々になっています。右の妻板部のクッション、すごいですねぇ。

W.I コレクションの写真家小川一真が明治31年に発刊した「日本鉄道紀要」にこの車両の写真があります。

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次は3等車(手用制動機付)です。

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断面図です。

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これも「日本鉄道紀要」に同系の3等車の写真があります。

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F.H.トレビシックの客貨車形式図では、手ブレーキの記入がないので形式、番号の特定は厳しいのですが、鉄道院の形式フハ3054、番号3054-3154、それと形式フハ3155、番号3155-3236のどちらかと思われます。手ブレーキは設置されていますが、定員は同様な構造の3等車と同じで、車掌室等の設備はありません。

平断面の左は室内の平面、右の上は床板にすぐ下の平面で、根太も書かれています。右の下は台枠上面から下を見た平面で、台枠が書かれています。

台枠は当時の標準的な鋼木合造で、木材は全部圧縮方向に力が掛かる構造になっていて、スクリューカプラの引き棒は前後を貫通しています。

参考に、加悦鉄道の保存車の台枠の写真をご覧ください。

ハ4665の中央から車端方向

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別角度、こちらはハ20

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車端から中央を見る、横ハリ中央の穴は、スクリューカプラの引き棒の穴、自連改造時に中ハリ下面に帯材を通している。

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端バリ部、復元工事で少し継ぎ足し等が行われている。

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軸受周り、板バネが錆びて膨らんでしまっている。

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加悦の保存車両は大量に写真を撮っているので、いずれ発表しようと思います。

次回はボギー客車です。

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2014年2月 4日 (火)

一冊の本 5680の詳細図 5

「鉄道車両 各部名称鑒」の5回です。

全部が5680の物かどうかは分かりませんので、各自でご確認ください。

今回は炭水車と、その他の機関車。

炭水車組立。

7_112l

第2、第3車輪の間の丸い物は真空ブレーキのタンクです。

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平面図は中心線から上が台枠から下、下半分が一番上から見た物です。

軸バネ

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手ブレーキ軸筒

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5680は以上です。

ここから別の機関車です。

ビッセル台車、何用でしょうねぇ、復元はリンク式です。

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5130の外観図です、煙突がライトタイプに変わっていますね。

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1800の計画初期の図面でしょうか?煙室前板が傾斜して、ドームやキャブの窓が違いますねぇ、ブレーキは蒸気ブレーキシリンダーが前、手ブレーキは後ろなので、ブレーキが2系統になっていますね、これは1800と同じです。

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機関車はこれで全部です。

次回は客車を紹介します。

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2014年2月 2日 (日)

一冊の本 5680の詳細図 4

「鉄道車両 各部名称鑒」の4回です。

今回は下周りです。全部が5680の物かどうかは分かりませんので、各自でご確認ください。

先ずは、台枠と基礎ブレーキ

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動輪、バランスウェイトが変わっていますね

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ジョイ式バルブギヤー

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コネクティングロッド

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この機関車ではありませんが参考でしょうか、スティーブンスン式バルブギヤーです。

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板バネの受けです。左は第1動輪と、第2動輪の前位、右は第2動輪の後位で、ブレーキ軸受も兼ねています。

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先台車です。

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左右の復元はゴムです、板バネはイコライザーの間に挟まっています。

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先台車バネ装置。

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最後はバッファです。

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下周り関連の図面は以上です。

先台車は、7010から5100に改造した時に作った物と非常に似ていますので、元の設計はスミスかもしれませんね。

次回は炭水車です。

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