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2014年1月 9日 (木)

一枚の写真から 16 機関車編 ただ1両の機関車

新橋-横浜間で最初の機関車たちを紹介してきましたが、1-9号まで終わり、最後の10号です。

この機関車は150と共にただ1両のみの機関車で、イギリスのヨークシャー・エンジンと言うメーカーで1871年に出来ました。日本に来た数多の機関車でこのメーカーの物は結局この1両のみの一人ぼっちの機関車です。

クリスティ報告では、初期の10両の内で最も調子が悪いと書かれていますが、研究家の見解ではそれほどひどくはなかっただろうと言いますが・・・・。

金田さんの「日本最初の機関車群」からのメーカー写真です。

10sheffield_city_library_2l

キャブは小さめの前板と4本の細い柱で屋根を支えているだけ、キャブの前の煙突の様な物は安全弁のカバーです。煙突の前側真ん中辺りの出っ張りは「10」の文字です。

この機関車のメーカー写真はもう1枚あります。

10sheffield_city_library_1l

煙突がダイヤモンドチムニーになっていますね。

ダイヤモンドチムニーは煙突からの火の粉の飛散を防止するための装置で、沿線火災を防ぐため、森林用の機関車には必ず装備されますが、日本の家屋の茅葺屋根を見て、ダイヤモンドチムニーもオプションで注文したようです。

この機関車に限らず、錦絵にはダイヤモンドチムニーを装備した機関車が何枚か見られ、当初はダイヤモンドチムニーを装備していたようですが、茅葺屋根は見た目ほど火に弱いわけではなくて問題ないとして、初期の段階で通常の煙突に替えていたようです。

組立図です。

Yorkshir_110_252901ll

イギリスの機関車には珍しく動輪にイコライザーが付いています。

このクラスでは、後の130,140に付いているくらいだと思います。

ランニングボードが低く、全体に小ぶりです。

安全弁がぺったんこのサルター式ですね、スティーブンスン式バルブギヤーの逆転テコが下に有ります。ブレーキ引き棒はロッドのエンドを避けるために変に曲がっていますねぇ。

3wicollection_1l

1975年に3号に改番された後の原形に近い写真です。

後に水タンクをかさ上げされ、キャブの前の柱に回転する板を付けて、後ろも塞がれましたが、その他は後々までかなり原形に近い状態で推移しました。

3wicollection_3l

後に大宮の「鉄道参考品陳列所」に展示されたんですが、その時に各部を切開されて痛ましい姿となって、現在は青梅に保存されていますね。

110__1l

この写真は青梅へ行く前、大宮に居た頃の写真です。

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コメント

相変わらず綺麗な図面ですね。
この時代、ドラフターが有ったのかな?
cadで書いても、ここまでは・・・・。

ボイラーのチューブの引き抜きも現在と変わらないようだし。
技術の進歩って、冶金的にはそんなに進んで無いと思えるのは私だけ?
100年以上前に、確立された技術立派だと思います。

投稿: ひからび | 2014年1月10日 (金) 21時45分

この頃は多分T定規でしょうねぇ。
知らん間にネジが緩んで直角が狂うんですが、戦前までは設計者が書いた図面をトレーサーが墨入れで清書していたので、綺麗な図面が残っていますね。
ジアゾコピーの時代になって、鉛筆図でも良くなって、設計者の鉛筆図がそのまま現場に出るようになって美術的な美しさは消えましたね、まぁ設計者の線や字が見られるのは面白いですが・・・
なんやかんや言って、ジョージとロバート・スティブンスン親子が考えた機構が結局機関車ボイラーとして最後まで残りましたねぇ。メンテナンス等は後に改良されましたが、基本的には変わらず、ロケット号も相当の期間改造されながらも使われました。
あの発想力は物凄いと思います。

投稿: クラーケン | 2014年1月10日 (金) 22時00分

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