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2013年11月17日 (日)

一枚の図面から 3 5100への改造

今回は私が今作っている7010と5100を取り上げます。
後の形式(本文では今後この表記とします)7010を5100に改造した内容は私の製作記に概略を書きましたが、文だけだったので、今回はちゃんと図面で検討を追っていこうと思います。

先ずは金田茂裕さんが1990年に出版された「日本最初の機関車群」所載の7030(7010とほとんど同型)の組立図です。

7030
近藤一郎さんからVulcan Foundryからのオリジナルの組立図を見せて頂きましたが、青焼図をマイクロフィルムにしたものを焼き付けたもので、全体が真っ黒で非常に見難く、金田さんはこの図面からよく上記の図面を書き起こしたものだと思います、ですから私はオリジナルではなく、金田さんの図面を元にしました。

71005100
金田さんの7030組立図をCADに書いて、それを下にコピーして、5100の形式図の寸法によって、流用する物を探しながら各部をまとめて行きました。

5100
7010から流用の物が黒線、変わった所が赤線です。

結果は驚くべき物で、従来発表されていた改造方法よりかなり巧妙で、

台枠はモーションプレート前端付近で切断して、そこから前を新製しますが、側板は従来の板台枠の内側に重ね継ぎして、板厚分だけ台枠を狭くして、先台車の車輪の横動の逃げとしたようで、半径100mの曲線上ではこれで十分先輪を逃げる事が出来る、後部も端ハリとの高さ関係が変わったので、後部動輪のすぐ後ろで切断して、新たに切り出した板を継ぎ足した。

シリンダーは従来の位置に合わせ、シリンダーから新第1動輪(旧第2動輪)までの距離は同じなので、メインロッド、バルブギヤー等が全部流用できる、ただ、サイドロッドは軸距離は同じでもエンドの構造が違うので新製したと思うが、改造したのかも知れない。

ボイラー中心が、動輪が大きくなった半径分だけきっちり上がってるので、ボイラーと台枠の関係や火室等も元のまま。
ただ、レール面からの床板の高さは改造前と同じにする必要があるので、台枠の上端に合わせてあった床板は、動輪直径の差分の半径分だけ下がっている、スプラッシャは全く変わるので新製。

ブレーキハンガーも動輪直径の差分の半分だけ前へずらして、その分下の引棒を変えている。

キャブはボイラーが上がった分、前妻板のボイラーのくりぬきを上げているが、くりぬきが窓の下端と近くなるので、座を設けてキャブ全体を3”(76.2mm)程度上げているので、後部の手摺がテンダーの手摺と段違いになっている。

テンダーは元のまま。

結局、神戸工場での工作の概略は、台枠側ハリ前部の切り出しと、先台車の受けの鋳物、後部台枠の側板だけ。

動輪と先台車を輸入してきて取り付けるだけでこれだけの大改造を成し遂げたと言うことに なりますね。まさに設計の妙!。
わずかな期間で最小限の工事で済むよう最適の設計をしたWMスミスって人、すごいですねぇ!!!

設計者の大先輩として尊敬します。

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