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2013年11月 3日 (日)

一枚の写真から 3 機関車編 明治初期の大事故

「鉄道史よもやま話」は比較的まとも、この、「一枚の写真から」に書いているコメントは、私の想像の面が多くて、あまり信用できないものと思ってほしいのですが、

今回はその最たるもの、まだ誰からも賛同を得ていない、完全に私の妄想ですので、「こんな風に考えるバカなやつが居る」、と言う程度に考えてください。

今回は写真と言っても特に珍しい物でもなく、4枚も出てくるんですが、明治10年の日本鉄道界最初の大事故について妄想を書き連ねます。

この事故は、明治10年10月1日、住吉駅東方、現在の摂津本山駅付近に於いて、下り回送列車と上り定期列車とが正面衝突したもので、機関手等職員のみ3名死亡、2名重傷と言う大事故です。

事故の原因は、定期列車に先行する臨時列車(西南戦争終結直後の官軍帰還兵輸送)が遅れたためとされている(これは下記著書で否定されている)

この事故に関しては、一次資料は「工部省記録」に記述があるのみとの事で、佐々木、網谷両氏による「事故の鉄道史」では、この資料他、多くの当時の資料により非常に詳しく調べられている。

この書には事故の機関車は、下り回送列車が26号または28号、上り定期列車が40号と書かれているが、沖田祐作氏の三大事故録では26号とされている。26号は後の7030、28号は後の7031、40号は後の141で、26号も28号も同じ7030形です。

ここで、後の写真、渡辺・岩崎コレクションを見てみましょう。

先ずは下り機関車、当時の26号(7030)

26_74325wicollection_3_4

そして上り機関車、当時の40号(141)

40_248317wicollection_2

両機とも、見た感じは、事故を受けなかった僚機とほとんど変わりません。

正面衝突をした機関車を完璧なまでに補修したという事が分かります。

上著および「鉄道-明治創業回顧談」の当事者の記述をまとめれば、双方の機関車は一旦逆立ちになり、上り機関車には、緩急車と上等客車が乗りかかっている状態との事です。

機関車番号は「鉄道-明治創業回顧談」の当事者の記述で26,28,40号となっていますが、「工部省記録」に番号の記載が有るのかどうか確認していませんが絶対に正しいのでしょうか。

以前から気になっていて、5100,7010を調べていた時にふと思ったんですが、テンダ機関車の方、7030は変化がないのに比べ、当時の14号、後の7010号の変化は特別じゃないかと・・・

14_7010_2

14_2

最も大きい変化、それはシリンダ鋳物を作り直してるところです。比較写真で、右の原形のシリンダは弁室に対して後ろの出っ張りが大きくなっているのですが、左の後の写真では前の出っ張りが大きく、後ろは短くなっています、真横の写真から弁室の位置は変わっていないので、これはシリンダを前方に移動させたという事を示し、シリンダは普通弁室と一体で鋳造するので、丸々シリンダを作り変えた事になります。

元々この機関車は製造時からシリンダと第1動輪が近く、「次回発注からここを広げるように」と組立図に書かれていますが、シリンダの前方への移動はこのことを実現したものではないかと思います。また、煙室扉のカーブも微妙に違うようで、ヒンジは一般的なものに変わっています、また比較写真にはありませんが、キャブが前方に長いのも、この機関車だけの特徴です。

大事故で、前面は相手の機関車、後部は客車がぶつかったという事で、この機関車のシリンダ鋳物が損傷を受け、作り直さなければならなかった、そしてキャブは後方からの圧力によって破損したので新たに作り直す時に大きくした・・・・・

7010に変化がないのに比べ、この機関車の変化は特別な物を感じます、シリンダ鋳物は大きい物で内部も複雑、高度な技術を要するのでこれは製造メーカーに発注したかも知れません、「シリンダと第1動輪間を広げるように」と図面に書いて・・・。

正面衝突の場合は、通常どちらかが上、もう一台は下と言うように上下に折り重なる事が多いのですが、この14号は相手に乗り上げて、下部が損傷、という事は相手の機関車は上部が損傷したと考えられます。

そこで、40号(141)の写真をよく見ると、煙室戸の端部の形が変わっているので別物、そして煙室前面のリベットが見えないという程度しか違いがなく、キャブの構造は他の機関車と全く同じように見えるので、本当にこの機関車だろうかと疑問はあるのですが、この時期に大きく変わった機関車を見つけられません、以前はキャブとテンダーを大改造した5000ではないかとも思ったのですが、時期が合わないようです。

ですから、今のところ、私の妄想では、上り列車の機関車は26(および28)号(7030)ではなく、同型のの14号(7010)ではないか、相手は40号(141)以外の候補はない、と言う事ですが、他にも何か候補が有れば議論をしたいと思います。

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コメント

7010号ですが、シリンダー本体を左右入れ替えたことは考えられませんか?

投稿: たかひろ | 2014年7月 6日 (日) 22時47分

たかひろ様
それは十分考えられるんですが、一般的に回転しても問題ないような設計をするのかという疑問と、実際のシリンダの図面が無いのとで、確信が持てません。
シリンダ鋳物と車輪が近いのは7010、7030前部同様ですので、この機関車だけを改造した理由が思いつかないんです。
簡単に回転できるとすれば、シリンダ前後フタも入れ替えるだけで、シリンダの改造は簡単で、スライドバーを延長する程度の改造で済むなら、動輪がシリンダ鋳物に当たるような不具合があるなら、他の物も一緒に改造すると思ったのが、この機関車だけを特別視した所以なんです。

投稿: クラーケン | 2014年7月 6日 (日) 23時30分

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