2020年5月20日 (水)

城東電軌の「丹那トンネル工事用9t電気機関車」の製作 3

丹那トンネルの工事用9t電気機関車駆動装置を自作します。

ナローガレージ等で市販されているものが指定ですので、私のような天邪鬼以外は製品を購入されるのがいいでしょうね。
ここで図面をという感じですが、最終調整でちょっといじったので、最終段階の検討図を載せておきます。
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ホイールベースは22mm、車輪径は762mmなので1/87で8.75mmですが、手元にたまたま有ったTOMIXのΦ8.3の動輪を使いました、
モーターはアルモーターのRS-0811Wです。
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車輪を抜いて、旋盤でギヤーを飛ばして樹脂の軸だけにします。
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右は加工前、左が加工後です。
それに外径3のパイプを短く切ってスリットを入れたものを圧入しました。
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ギヤーと車輪を圧入して完成。
ギヤーはだるまやの24:1です。
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車輪は車軸の側寄りの2mmほどが軸と一体になっているので、軸受けは左右を絶縁する必要があります。
本体の切り出し
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半田で組立後、絶縁物を挟んで仮組。
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格子状の模様があるものは絶縁板で、厚さ0.4の汎用プリント基板で、絶縁物の両面に銅箔が接着されているものです。
車軸部の両側の穴は、接着するときに仮にネジ止めするもので、接着後ネジは取ってしまいます。
駆動装置を組み立てて完成。
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車輪のフランジがモーターの端子やモーター受けとぎりぎりで、ちょっと加工しました。
この後、車輪間にブレーキを取り付けて完成です。
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久しぶりのキットでしたが、非常に楽しめたキットでした。
私の「キット作れない病」が治りそうです。

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2020年5月10日 (日)

城東電軌の「丹那トンネル工事用9t電気機関車」の製作 2

丹那トンネルの工事用9t電気機関車ポールを自作します。

まずはいつもの図面から
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実物図面とは細かい部分が異なりますが、私の感覚で今後の標準品として設計してみました。

細かい部品から作ります。
左の大きいのは2x2角材から、小さい方は1x1、それぞれ削り出しです
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挽きもの等を加えて主要部品出来上がり
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バネは燐青銅φ0.1の線をハンドドリルで0.6のドリルに巻き付けて製作
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各部の組立
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最後の引っ張り棒を作ってこれから最終組み立て
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完成しました!
手に持って記念撮影
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機関車に付けてみて記念撮影
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ネジが長いので、この後少しカットしました。
基部のアップ
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先端、一応回るんですが、肉眼での確認は難しいです。
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回転部の中心軸は差し込むだけとしたので、一応分解可能です。
まぁ分解することは無いでしょうね。

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2020年4月26日 (日)

城東電軌の「丹那トンネル工事用9t電気機関車」の製作 1

このところの外出の不便で、そろそろ模型を作りたいなぁ〜
と思っていたところに城東電軌の鵜籐さんからエッチング板が届きました。
丹那トンネルの工事用9t電気機関車です。

この図面は「丹那隧道工事誌 」から
9tl
これを基に模型化されたものですが、1/87のため非常に小さくて、こんな感じ
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指一本ですねぇ。

  贈られたものは試作の物で、製品版とは一部異なりますが、私なりに資料を見て、少し変えたところがあります。
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頂いた直後にリベット打ち出し機を整備を始め、ボンネットやキャブにリベットを打ち、床板等にはリベットを植え込みました。
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あとはほとんどキットのままでここまで細かい物になりました。
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すごく武骨なかわいい機関車が出来ました。

駆動系は別売りですが、私なりに作ろうと思います。
ポールはキットに入っていますが、別の形にしたいので自作する予定です。
 3月には頂いてて、説明書が未だだったので構造を考えたりしているうちに説明書が届き、そこから製作を始めましたが、発売したと連絡を頂いたのでここに公開することにしました。
 前述のように製品には手を加えたので、製品をそのまま作った物とは少し異なっていますが、キットをそのまま作った鵜籐さんの写真と比べてみるのも面白いかと思います。
 数年ぶりにキットを作ったんですが、「キット作れない病」が発症することなく最後まで非常に楽しく工作ができました。
 組み立て時には各部が嵌め込むことで位置が決まり、組み立てが難しい凸型機が水平もピッタリ出ました、0.3tの薄板のみの構成ですが、構成の妙で組み立て後はしっかりした物となっています。
 もらったからと言うわけではありませんが、本当に良く出来たキットだと思いますよ。
ただ、かなり小さく細かい半田付けをする必要がありますが、私のような者でも破綻なく楽しんで完成を迎える事が出来ました。

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2020年4月17日 (金)

LazyJackの新製品

わが友LazyJackが新製品を発売します。

形式はオハ35戦後とオハフ33戦後。丸屋根の一般型とは違って、戦後すぐの1946年から製造された横から見たら切り妻で上から見たら丸屋根と同じく屋根端がすぼまったタイプ、鋼板屋根のグループで、番号は700番以降。

この図を見てもらうのがわかりやすいね。
019-011  
普通はメーカー製品の紹介で実物資料を載せるのはいろんな意味でタブーですが、ことLazyJackの製品では実物資料を載せて紹介するのに何の躊躇もありません。

なぜなら、私の理念と同様、実物の忠実なスケールダウンを常に追求しているのを知っているからで、この製品を作り上げるまでに実物の調査、資料の精査から始めて、模型の構造的な実験を何度も何度も重ねて、15年もの歳月が費やされた事を知っているからです。

試作品の写真、製品とは異なる点があると思います。
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扉は改造されたものですが、原形も付いているようです。
ホロがなんとも実感的、どのように作ってるのか・・・
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拡大、テールライトやサボ受け、縦トイやステップ等、実物図面から作られています。
ウィンドヘッダとシル・・・何か上端が斜めに見えるような・・・
手摺はロストワックス製、取り付け部の表現と・・・何か手摺の真ん中が膨らんでるように見えるなぁ。
とにかく、ここまで拡大しても破綻が見えない
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床下


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台車は13mmゲージ用をはいていますが別売りで、16番の台車もはけるんじゃないかな。
それにしても、別売りのこの台車、部品だけでも欲しい出来やねぇ。
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床下中央、台枠はもちろん、床板のすじ、床板の骨組みの根太まで表現したのは製品で初めてじゃないかな。
床下機器や配管の受けも製品に含まれている。線材は別個手配
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写真をよく見ると、鋼板屋根で特徴的な骨のラインがわずかに見える表現、どうやったらできるのか想像もつきません。
ベンチレータも作るようです。

エッチング以外のパーツ一覧、上に書いたように、台車、線材及びカプラは別売りです。
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本当は公開したら怒られそうですが、エッチングパターンの一部です。
妻板の内側や客室側の仕切り板も、便所の仕切り等もあるようで、渡り板は網目付きで2枚合わせ。Image5
デッキの床板の暖房管の蓋、電池箱や幌、右下にはベンチレータ、多くの部品がエッチングパーツの組立です。
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製作者曰く「難しいよ」との事で、組立には覚悟が必要かも(笑
しかし、作るのに苦労があればこそ、完成の喜びもひとしお。

発売は来月になりそうです。価格は・・・一応聞いていますが、かなり高価かも、
けど、床下器具やベンチレータ等を考えたらそれほどでもないかもしれません。

オハフ33の写真、質問及び発売後の購入は
http://www.lazyjack.co.jp/lazyjack/index.html
まで。

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2019年12月18日 (水)

「ワム3500形式を探る」発刊のお知らせ

今年3月に「三十噸積石炭車セキ1形式を探る」を刊行した鈴木充さんが、「ワム3500形式を探る」という本を刊行しました。

今回は72ページに折り込み図面も入った豪華版で、詳細な分類と部分写真もたくさん入った、
難解なワム3500を余すところなく網羅したまさにワム3500の決定版と言えるものとなっています。
自費出版のため、一般の書店等では購入できませんが、ここから購入できます。
内容の詳細も見ることが出来ます。
http://maine38.cocolog-nifty.com/blog/wm3500-1.html  
20191218-205924

 

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2019年9月27日 (金)

皆さんへお願い

しばらく間が空きましたが、皆さんへのお願いです。

神戸電鉄に保管されている最古参で唯一の釣り掛け車元デ101号は、昭和4年製で、鋼製電車初期の現在走行可能の非常に貴重な車両です。
現役引退後は鈴蘭台車庫の入替用牽引車として長らく使用されていましたが、老巧化を理由に新しい牽引車が製造され、廃車解体の危機にありました。

私が参加しているボランティア団体、「デ101まもり隊」が、何とか残すことができないかと奔走し、神戸電鉄様の協力をいただくことができて、何とか残すことができるようになりました、とはいえ、保管は神戸電鉄様にお願いしている状態なので、永久に場所をお借りできるかどうかはわかりません。

現車は牽引車になってから、客扉が埋められ、側窓も半減してHゴム支持となって外観が大きく変わっております。現在は自走可能ですが、外板等に痛みがあり、見た目がだいぶくたびれた状態になっています。

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そこでこの度、神戸電鉄様の協力を得て、この先末永く保存していけるように延命工事をすることとなりました。
その費用をクラウドファンディングにより広く皆さんから集めたいと思います。

先ずは外板の補修及び塗装を行い、牽引車になった当時の状態に復元したいと思っています。

下記サイトからのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

あの頃をもう一度。神戸の急坂で活躍した 神戸電鉄「旧101号車」復元プロジェクト

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2019年5月31日 (金)

一枚の図面から 50-16 機関車編 9600 改造編 5

9600、いよいよ最後です。
最後は戦時中に大陸へ送られた、標準軌間に改造された機関車たちです。
1938年から39年にかけて250両が改造されて華北、華中方面に送られました。
現在、中国には1mゲージの9600も存在しますが、それらは標準軌のものを再改造したようです。

まずは写真から。コピー機による複写のスキャンなので、画像に関してはご容赦ください
鷹取工場による改造車79672
79672

大宮工場による改造車59628
5962819390721-1
5962819390721-3

大宮工場による改造車59645、回送中
5964519390721-1
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ランニングボードの広がりがよくわかりますね。貨車はチキ300でしょうか。

現地に着いてからと思われる19689
19689_2
19689_1

次は図面です。
9600-1
9600-2_1
比較のために、2次型の断面です。
410-1dh2-9600-012_stitch-l

軸箱守やばね装置を外側に移して、シリンダ取り付け部にスペーサを入れたことがよく分かります。
改造図はもう一枚、シリンダ部です。
411-1dn2-9600-008_stitch50up-l

ここまでの資料を踏まえて、実際の寸法関係から、どのような感じなのか具体的に検証しました。
この図は、改造前の図面を元に、上記の図面の寸法になるにはどうなるかを検討したものです。
まずは改造前
96001_1      
線が細くて見にくいかもしれませんが、緑色が軸箱守、赤色が軸箱、736.6という寸法の1点鎖線は軸箱の中心、すなわちバネ装置の中心です。
左は元の車軸(動軸)です。

次は、台枠はそのままに、軸箱守、軸箱、バネ装置を台枠の外側に付けた状態です。
96002_1
その結果のバネ中心(軸箱中心)間隔は1104.9mm、単純にゲージの差分より片側12.4mm内側になっていることがわかります。
車軸はゲージ差分を延長してみたところ、軸箱の内側が干渉し、外側にガタがあります。

恐らく設計人もここまでの検討をしたはずで、バネ中心がゲージ差分より内側であったのが非常に幸いします。
これが外側であったなら動輪のボスの内側を削るか、軸箱中心とバネ中心がずれた気持ちの悪いものを作らねばならず、実際に行った工事よりかなり大がかりとなったと思われます。

とはいえ、ゲージ差分の12.4mmは存在して、それを克服する必要がありますが、それは車軸の軸箱中心をずらすことによって解決できます。
バネ中心を図面に合わせ、車軸はどのみち新製になるので、図面上の設計変更だけで済みます。
その状態がこれで、おそらく車軸はこのような寸法になっていると思われます。
96003_1
私は、標準軌に改造するにあたり、軸箱を反転させたら簡単に改造できるということを「偶然見つけた」ということに懐疑的で、
朝倉希一が設計時に師匠であり、広軌改築論を強力に推していた島安次郎の意を汲み、将来標準軌への改造が楽に行えるように、軸箱を反転することを見越して設計したのではないかと考えておりました。
  しかし、そうであるなら、初めから上記の12.4mmはずらしての設計が可能なので、そうしていなかったことにより、私の懐疑は晴れて、やはり偶然発見されたというのが正解だったと証明されたと思います。

以上、長きにわたった9600はこれで完結します。

次からは従来通り日々のことを書いていければいいなと思っております。

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2019年5月29日 (水)

一枚の図面から 50-15 機関車編 9600 改造編 4

9600、少数派、試験的なものの続き。

3、重見式給水加熱器
大煙管を使用した簡易方式の給水加熱器で、
C10や11の初期に装備されていたものが有名ですが、この装置も9600で試験したようです。
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この装置は9600用は無く、明細図のC10の図だけです。
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1940-p63l
詳細
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この方式は、インジェクタを使うのですが、高温の湯はインジェクタの効きが悪いそうで、性能はあまりよくなかったそうです。

4、給水加熱器、本省式の初期の例
一般的なものは以前に紹介しましたが、初期には別のものがありました。
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1927-p390l
1927-p391l
9900の初期の写真で見たことがあるかと思いますが、後の物とは違うタイプの給水ポンプが特徴的です。

給水加熱器、だいぶ小型です
1927-p388-l 
給水ポンプ
1927-p389l
このタイプは以上ですが、どの項に入れるか迷った、一般型のウェア式給水ポンプの取付図です。
9600-143-p136

この項の最後に、給水加熱器のほかの例を。
19650328_1-08-19697-l
次回は、いよいよ最後、大陸へ渡った広軌(標準軌)改造です。

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一枚の図面から 50-14 機関車編 9600 改造編 3

9600の改造の続き。
今回は、比較的両数が少ないものや、試験的なものを紹介します。

1、住山式給水加熱器
C51では比較的有名な過熱器ですが、9600や8620にも存在します。
先ずは写真から。
4943964119371007_1     
名称図解の略図、2種類あります
1927-p392l
1927-p393l
1927-p395l
煙突の後ろの分油器と通水加減器
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明細図です。
9600-151-p144
2、細管式給水加熱器
C50で正式採用になった物ですが、9600で試験したようです。  
写真で確認できるものは1枚だけ見つかりました
706596072l 
炭水車前方下部に点検ふたがあるのがこの方式の特徴ですが、点検ふたが無いものも有ります。
名称図解の略図、点検ふたがあるタイプ。
1940-p56l
1940-p57l
温め器本体の詳細
1940-p58l
明細図、点検ふたがあるタイプ
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点検ふたがないタイプ
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今回はここまでとします。

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2019年1月13日 (日)

一枚の図面から 50-13 機関車編 9600 改造編 2

9600の改造の続き。

空制に伴い、運転室に大きいブレーキ弁が追加になったために手狭になったようで、この9600(2次以降)をはじめとして、C51もD50も運転室後妻を斜めから普通に直角にして、さらに後ろにずらして延長しています。
再掲ですが、改造前
9600_121_p114_2
後妻板が斜めになっていますが、2次型は側板の長さはそのままで後妻板が直角なのでさらに狭いものとなっています。

改造図
9600_122_p115_2
側板後部の縦帯でリベットが2本並んでいるところで継いでいますね。
側板の長さ1460は元の長さで、その後ろの205が延長分ですね。
窓は1168.4mmだったのを1354mmに広げています、寸法のアンダーラインは図のスケールとは違っていると言う事です。
延長とは別の理由ですが元の天窓の後ろに、天井クレーン等による吊り上げ時にワイヤを通すための釣上天窓が追加になっています。リフティングジャッキだけではなく大きいクレーン設備の装備による変化ですね。
図面の日付が消されているのですが、大体昭和11年ごろには大方の改造が終了したようです。
運転室床板の改造図です。
9600_123_p116
改造間がない頃
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時代の趨勢での改造
電灯設備です。
La6073_9600_166_p159
速度計装置
9600_164_p157
これらの改造を経て、一般に見られる9600になりました。

今回はここまで、次回は少数の物や試験的な改造を紹介します。

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